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新潟骨の科学研究所・骨形態計測一例

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骨形態計測一例Histomorphometric

骨形態計測一例 Histomorphometric

腎性骨異栄養症(線維性骨炎型)の標本写真(@〜F)
写真@、Aは同部位で顕微鏡倍率は、それぞれ200倍、400倍
隣り合った類骨面(OS)と吸収面(ES)があり、それぞれに骨芽細胞(Ob)と破骨細胞(Oc)がある。骨芽細胞は胞体が大きく並んで認められる。破骨細胞は多核で多く認められる。骨髄腔は全て線維組織。
@ OS, ES, Ob, Oc × 200 A OS, ES, Ob, Oc × 400
写真B、Cは同部位で顕微鏡倍率は、それぞれ200倍、400倍

吸収窩(ES)に数個の破骨細胞(Oc)がある。
B 破骨細胞(Oc) × 200 C 破骨細胞(Oc) × 400
写真D〜Fは顕微鏡倍率200倍

線維組織(Fb)が類骨面(OS)、吸収面(ES)に接するように存在している。
D 線維性組織(Fb) × 200 E 線維性組織(Fb) × 200
   
F 線維性組織(Fb) × 200  
■骨芽細胞Osteoblastは骨形成を担う細胞である。
骨基質表面に並んで存在し、層板骨が形成されるとき骨の基質である類骨を形成する。
■破骨細胞Osteoclastは骨吸収を行う細胞である。
骨のモデリングやリモデリングに重要な多核巨細胞であり、吸収窩中に食い込むような形で存在する。
■線維組織Fibrous tissueは骨梁骨に接して存在し、骨髄に蓄積して増加する。
腎性骨異栄養症(線維性骨炎型)の標本写真(G〜K)
標識スケジュール:02-05-02-07  
写真G、Hは同部位で顕微鏡倍率は、それぞれ100倍と200倍

トンネル吸収内部に吸収窩(ES)、破骨細胞(Oc)、類骨面(OS)、骨芽細胞(Ob)、線維組織(Fb)が確認できる。
Gトンネル吸収 × 100 Hトンネル吸収 × 200
■トンネル吸収
副甲状腺機能亢進症の特徴のひとつとして骨吸収面の増大があり、吸収が骨の深部へと進み巨大なトンネル状になって観察されるもの。
写真I〜Kはテトラサイクリン二重標識(02-05-02-07)の写真である。(I、Jは同部位で顕微鏡倍率は、それぞれ200倍、400倍
骨にトンネル吸収腔がある場合areaを選択し、吸収面(ES)でトレースする。類骨層幅は、平行な部分を2点間距離で計測する。
Iテトラサイクリン
02-05-02-07 × 200
Jテトラサイクリン
02-05-02-07 × 400
   
Kテトラサイクリン
02-05-02-07 × 200
 
■テトラサイクリン標識
骨生検前にテトラサイクリンで二重標識をしておくと、骨の静態だけでなく石灰化速度や骨形成率などの動態も知ることができ、骨の性質を理解するうえで有用である。
テトラサイクリン標識の存在は、骨芽細胞によって出来た類骨に石灰沈着が起こったことを意味する
ラット腰椎(第一三共株式会社)
カルセイン標識 17週齢
テトラサイクリン標識 20〜21週齢
標識スケジュール01-03-01-19-01-03-01-02
採取部位 腰椎  
写真L&MとN&Oはそれぞれ、同部位の顕微鏡倍率200倍と400倍の写真

緑=カルセイン、黄色=テトラサイクリンで四重標識となっているのが分かる
Lカルセイン&テトラサイクリン
01-03-01-19-01-03-01-02 × 200
Mカルセイン&テトラサイクリン
01-03-01-19-01-03-01-02 × 400
Nカルセイン&テトラサイクリン
01-03-01-19-01-03-01-02 × 200
Oカルセイン&テトラサイクリン
01-03-01-19-01-03-01-02 × 200

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